2020年 7月11日、12日 

JJSF第一戦、第二戦&セレクションレース

 

今年はコロナの影響で全然海外に行けないので、今年の初戦は国内戦のJJSFとタイで行われるワールドカップの出場権を決めるセレクションレースになりました。

JJSFのマシンは先週末に新艇で買ってきた、YAMAHA FX CRUISER SVHO 2020モデル 。

慣らし運転もせずにスーパーチャージャーとECUを書き換えて変更しただけ仕様で急遽参戦。

セレクションレースは昨年ハバスとタイのワールドカップの耐久レースで使用したマシンをクローズド用に変更して参戦する事になりました。

方向性や作業する為の倉庫が決まったのがレース2週間前。

メカニックには中田さんと荻野さんが今年のメカニックとして一緒にレースに参戦して頂けることになりました。

そんな感じなのでいつも通りバタバタです。

まずはJJSFのプロランナバウトオープンに出る為のマシンですが、正直国内戦だけを考えた場合SEADOOのRXP-Xを買うべきか?YAMAHA FXを買うべきか?

皆さん悩まれる所だと思いますが、世界大会を見てもストッククラスはYAMAHAが表彰台を独占しています。

しかしオープンクラスはSEADOOが独占しています。

そしてGPクラスはハルがSEADOOでエンジンはYAMAHAです。

と、なると日本のJJSFのオープンクラスに出るのはYAMAHAかSEADOOか悩むところです。

両社とも一長一短がありますが自分はYAMAHAを選択しました。

理由は、日本のレース会場は全て海だからです。

軽量ロングハルなら話は別ですが、ストックハルで海面を走るなら絶対にYAMAHAのFXが有利だと思ったからです。

エンジンパワーを上げず操縦性能と体力で勝ちに行くのが、一番お金が掛からず壊れるリスクが少ないしリセールも良いはずです。

しかも今回はJJSFが10周、セレクションレースは12周。

エンジンパワーを上げたマシンでこの周回数を、荒れた海面でペースを落とさず12周走れる人が日本に何人居るのでしょうか?

速いマシン程体力が奪われるのも速早いので、自分は遅いマシンで疲れず、後半後方から追い上げていく作戦で行こうと思いあえてエンジンパワーはあげませんでした。

2台ともマシンが出来たのはレース2日前だったので、取り敢えず近くの川でちゃんと走るか軽くテストしただけで、ブイも回らず、耐久テストもしないでレース会場にマシンを搬入しました。

でも今年は全く壊れる感じはありません。

メカニックも壊れるほど改造していないと言っているし、自分も乗っていて壊れる感じは全く無いと思っていました。

配管が抜けたり、センサーが壊れたり等々は致し方ありませんが、パワーを上げてエンジンが壊れるような事は今年はやめようと言う事です。

 

 

7月10日

お昼に愛知県音羽蒲郡市にある大塚海浜緑地ラグーナビーチのレース会場に着きました。

東京からは4時間から5時間位の場所にあり、金曜日は受付と練習走行だけになりますがマシンテストも兼ね金曜日から来ました。

ランナバウトとSKIクラスの2つに分けて3回ずつ練習走行が出来ますが、自分はまずスーパーチャージャー艇(JJSFのプロランナオープン)に出る為のマシンをテストしました。

インタークーラーの配管が抜けてしまい早速戻って付け直しです。

レース中ならアウトですが、前日の練習走行でこういうトラブルは全て出てくれたほうがありがたいです。

そしてセッティング的にもやはりレース海面でテストをするのが1番良いですね。

続いてセレクションレース用のマシンをテストしたのですが、こちらは良い感じでスポンソンが少し効き過ぎている感じがあったので一つ上に上げました。

自分はspeed magic(SE)で売っている生駒スポンソンを勿論使っていますが、本当によく曲がるスポンソンなので是非YAMAHAに乗っている方は使ってみて下さい。

GPにもFXにも使えます(笑)

テスト終了後は明日のレースの為のマシンチェックやクラッチ交換をメカニックの皆とやってからホテルにチェックインです。

今回泊まったホテルはコンフォート豊川と言うビジネスホテルですが、朝食が無料で付いていて、値段的には安かったと思います。

夜ご飯は近くの焼き肉に行きましたが思いの外凄く美味しかったです。

 

 

11日 土曜日

7時にホテルのロビー集合でコンビニに寄ってからレース会場に行き8時からライダーズミーティング。

今回JJSFの初戦と言う事もあり大南会長のあいさつもありました。

ミーティング後はグリッドの抽選です。

人数分の番号が貼ってある棒が入った容器から各自棒を抜き、書いてある番号の若い順から好きなグリッドを選べます。

自分が引いたのはJJSFが9番で12人中なのでかなりはずれです。

結局選んだグリッドはアウトのイン側から4番目。

その後は早速プラランです。

各クラスプラクティスランがあるのですが、自分は1クラスだけ走りました。

コースは昨日走って覚えているので、軽くマシンチェック程度です。

今回は出場者が少なくヒートも6つしかないので案外忙しくなります。

 

 

1番最初はWSKI・ASKIがあり、自分のJJSF Pro R/A OPENは2番目のヒートでした。

最近はターボ艇ばかりだったのでアウンチラグスタートだったのですが、回転数を自分で合わせてスタートするのは久しぶりでした。

しかもこのマシンにとって何回転がベストなのかをテストしていないので全く分かりません。

こんな感じかな?でスタートし、スタートは上手く行ったのですが1ブイまでにドンドン抜かれビリまで落ちました。

想像以上の遅さです。

しかしそこから粘り、アウトコースの3番まで行き合流は6番位でした。

10周あれば十分にTOPを狙える位置です。

しかも良い具合に海面は荒れています。

5周目位で3位まで上がったのですが、波ではねた時アクセルを戻したらエンジンが止まってしまい5位まで落ちてしまいました。

翌周また3位まで上がったのですが、8周目でまたアクセルを戻した時エンジンが止まってしまいまた抜かれてしまいました。

原因はこのマシン、アイドリングしないのです。

常にアクセルを開けてないとエンジンが止まってしまうという状況でした。

でもまた翌周抜き返し、3位でゴールしました。

しかしゴール後のインスペクションでけん引ロープが外れているのが発覚し失格。

新艇に急いで付けたロープが外れてしまったのです。泣

 

 

そしてすぐにGP R/Aです。

グリッドはアウトコースのインから2番目でした。

スタートは上手く行ったのですが、外から追い抜かれアウトの2番で合流4番。

ホームストレートで1台抜き3位に上がり3周目、2位の選手がイレイザーブイに行った時、ホームストレートで並びホームストレートエンドで抜き2位に上がりました。

最後まで2位をキープしてそのままゴール。

その後の昼休憩の間にメカニックの皆がマシンをチェックしてくれましたが、ノントラブルでクラッチ交換だけでした。

しかし自分の疲労はピークでかなり辛い…。

午前中で22周ですが、いくら波があったとはいえ今まで22周でこんなに辛かった事はありません。

やっぱりコロナで自粛していたので、かなり体がなまっているようです。

SKIでは練習していたのですがやっぱりランナ乗りはランナに乗らないと駄目ですね 笑

午後のレースの前にポイントを確認すると、午後のレースで1位になったとしても、ヒート1で失格無得点なのでどのみちビリ確定と言う事で、燃料・クラッチ・体の消耗を考えると走る意味無いと言う事でJJSF Pro R/A openのヒート2は走りませんでした。

セレクションレースはヒート1が2位だったのでセレクションレースの為に体力温存です。

JJSFのレースを出なかったおかげで少し休む事が出来、体力も回復したので全開でセレクションレースに挑む事が出来ました。

グリッドはインのインです。

スタートはバッチリ決まったのですが外から1台被されインの2番で合流は4番でした。

波がけっこうあったので12周あれば周りのペースが必ず落ちると思い、焦らず走りました。

2周目に1台抜いて3位になり、3周目にまた1台抜いて2位に上がりました。

その後はそのペースでずっと走り2位でゴールしました。

MOTECのGPSではレース海面で自分のマシンは121Kmしか出ていないので決して速くは無いですが波があれば後半追い上げでその速度でも2位までは行ける事が分かりました。

コスパを考えるとこれでバッチリです。

 

 

レース終了後は今日の表彰式です。

今回は土曜日で1戦、日曜日で1戦なので表彰式も別々です。

と言う事で土曜日はJJSF Pro R/A OPENがビリでセレクションレースが2位と言う結果でした。

その後は皆でホテルに行き夜ご飯は近くの居酒屋に行きました。

 

 

 

12日 日曜日

朝6時半からホテルで朝食を食べ、コンビニに寄ってからレース会場へ。

ライダーズミーティング後は、プラクティスランです。

今回もJJSF艇を軽く走らせコース確認だけで終わりにしました。

今日はやはり風が強いですが、昨日程波がありません。こうなるとかなり不利。

 

 

JJSFのPro R/A Openのスターティンググリッドはアウトの2番目でスタートタイミングは良かったのですが、1ブイに行くまでに全艇に抜かれると言う事が起こりました。

さてどうしましょう?と思いながらじっくり周りのマシンのラインを観察しイン側から抜いて行きアウトの3番で合流、総合5番か6番位だったと思います。

その後は順調に抜いて行き3位までは行けたのですが、波が無いので思うようには抜けず3位でゴールとなってしまいました。

やっぱり波が無いとマシン性能の差が歴然と出てしまいます。

 

 

次のセレクションレースはヒート1、インのインからのスタート。

スタート後アウトから被されてインの2番目で合流は4位でした。

その後2位まで上がったのですが、途中アウトコースが速いのにインコースばかりを攻めてしまい1台抜かれて3位でゴール。

午後は波が出てくれる事を祈るばかりです。

 

 

午後のJJSFはスタートがインコースのインから2番目。

やっぱり1ブイまでに抜かれまくりましたが、イン側に居たので運よくインの2番目で合流も2番目でした。

午後は波もあったので1位まで上がり、後ろを気にしながらセレクションレースの為に体力を温存しつつ1位でゴールしました。

その後のセレクションレースでは、スターティンググリッドがインのインで、合流はインコースの2番で合流5位。

途中1台抜き、4位までは上がれたのですがその後前のマシンが中々抜けず、4位でゴールとなりました。

 

 

その後の表彰式、JJSF Pro R/A Openが2位でセレクションレースが1位で名前が呼ばれびっくり。

セレクションレースで何故自分が1位なのかがわからなかったのですが、1位の選手が失格になり繰り上げになったようです。

今回のレースは土曜日の第1戦がJJSF Pro R/A Openが失格、セレクションレースが2位。

日曜日の第2戦がJJSF Pro R/A Openが2位、セレクションレースが1位優勝でした。

しかしその1週間後、主催者から連絡がありポイント計算ミスで自分が2位で、2位だった人が1位の間違いだったと連絡が来ました。

そんな事もあるんですね 笑。

次戦はそんな事が無いように、確実に1位を狙って行きたいと思います。

 

 

#1Pound one

#86 生駒 淳