2016 JJSBA Championship Rd.Final Minami Awaji
開催日:10/29・30
開催場所:兵庫県 南あわじ市慶野松原海岸
出場クラス: A X-2
使用マシン:カワサキ製 X-2
結果:
予選:2位通過
決勝:3位
シングル王決定戦:2位
A X-2クラス 2016全日本チャンピオン獲得!
6月の猪苗代大会から途中参戦したJJSBAシリーズも、ポイントリーダーとして淡路島での最終戦を迎えられました。昨年はA Skiクラスに初参戦し、史上初の”初参戦でのシリーズチャンピオン獲得”という快挙を成し遂げました。今年はクラスを変えてA X-2クラス(JJSBAには2つのトップカテゴリーがあり、1つがA Skiクラス、もう1つがA X-2クラス)に参戦し、また新たな歴史を作ろうと、チームオーナーと共に挑戦して参りました。
A X-2クラス:
予選は第1ヒートとなり、スタートグリッドは抽選の結果からインコースとなりました。海面は強風によってとても荒れていて、マシン差よりも実力差がかなり影響するレースとなりました。スタートでは少し出遅れましたが、他の選手が波で苦労していた隙を縫い、インコースのホールショットを獲得しました。合流でも1位でホームストレートを通過でき、滑り出しの良い展開となりました。しかしレース中盤までは1位をリードしていましたが、バックストレートで掘りの深い波に刺さってしまい、転覆している間に2位に順位が下がってしまいました。それからは1位の選手を追う展開となりましたが追い抜くことはできず、2位でのゴールとなりました。
決勝もインコースでのスタートとなりました。淡路での最終戦は、ホールショットを獲得した選手に賞金と副賞が送られる”ホールショット賞”というものがあり、その賞を獲得するべく気合いを入れてスタートに臨みました。アメリカでの世界選手権の時のスタート勘を思い出し、抜群のタイミングでスタートを切ることができました。しかし、ホールショットを目前にレッドフラッグが振られ、再スタートとなりました。その際のレッドフラッグの原因が、私のフライングスタートによるものだとオフィシャルから言われ、ペナルティーを受けての(デッドエンジン:エンジン停止からのスタート)スタートとなりました。自分では納得がいかない判定でしたので、レース終了後に何度もビデオを確認しましたが、私のスタートは、スタートの合図のプレートが倒れラバーバンドが切れてからのスタートでした。ビデオで、スーパースローで確認しましたので間違いありません。本当に完全なスタートでした。逆にビデオでは、他の選手が皆一瞬スタートが遅れた感じです。その為オフシャルの肉眼では、私がフライングに見えてしまったのでしょう。これは本当に、動体視力と俊敏さの良さによる悲劇でした。デッドエンジンスタートと言うのは、皆がスタートしてからエンジンをかけてスタートするものです。これは、最後部スタートを意味し、私にはシリーズチャンピオンが遠くに霞んで行ってしまうペナルティーだったのです。このペナルティーは最後まで納得がいきませんでしたが、気持ちを切り替えてペナルティを受けてのスタートをしました。決勝でも高い波が出ていたため、すぐにインコースの最後尾艇に追いつくことができ、合流を手前にして3艇抜き11位に浮上しました。しかし、マシンが横波を受けて転倒してしまい、2周目を再度最後尾の14位で迎えることとなりました。2周目の間に4艇追い抜いて10位まで上がり、3周目には3艇抜いて7位まで浮上しました。しかし3周目のチョイスコースの最終ブイで再度転倒してしまい再度10位まで順位が下がってしまいました。レース中盤までには、再度順位を上げて6位まで浮上しましたが、3度目の転倒を起してしまい、またしても8位まで順位を下げてしまいました。デッドエンジンスタート、3度の転倒があり、何度も他艇を抜いても抜かれたりの繰り返しで、正直自分の順位が全く判らなくなっていました。但し3度目の転倒以降は、もうミスはできないと細心の注意を払い若干抑えた走りに変えました。しかし、荒れた海面のお陰で他の選手のペースが上がってない事が幸いし、それでも徐々に順位を上げていくことができました。最終ラップには3位にまで浮上し、トップを目視できる位置まできました。2位に僅かな差まで追いつきましたが、周回周が足りず3位のままでゴールとなりました。3位入賞した事により、2016シリーズチャンピオンが確定となりました。
シングル王決定戦:
JJSBAトップカテゴリーのA SkiとA X-2の各クラスにおいて決勝で7位までの選手が出場権利を得る、シングル王決定戦に今年も参戦することができました。
スタートグリッドは抽選の結果からアウトコースとなり、内側にはA Ski及びA X-2の両クラスでの優勝者が並び、とてもレベルの高いホールショット争いが行われることが予想されました。しかしスタート直前、自分のマシンがマシントラブルに見舞われ走行不能となり、チーム員の方のリミテッド艇(マシンの改造範囲が制限されたクラス)をお借りしてスタートラインに並びました。突然のマシン変更であったため、マシンの特性が全く分からずスタートすることとなり、少しの不安を抱えながらスタートを切りました。リミテッド艇での参戦の為、ホールショットは獲得できませんでしたが、うまく波を越えていくことができアウトコースの2位で合流を迎えることができました。インコースから来た2名の選手に続いて4位で2周目を迎えることができ、予想外のスタートの良さに自分自身が一番驚きました。バックストレートですぐに3位の選手を追い抜くことができ、3位に浮上することができました。シングル王ではインコースは使えず、全艇アウトコースのみが走行、1位艇は必ずホームストレート手前のイレイザーブイ(イコライザーブイ)を旋回しなくてはいけないことから、毎周順位が入れ替わりました。レース中盤には自分が1位を走行するチャンスが訪れ、1位になれたタイミングとしては優勝するためには良いタイミングでした。しかし最終ラップでは3位でホームストレートを通過してしまい、どうにか最終ブイまでに2位まで順位を上げなくては優勝が厳しい展開となりました。猛プッシュを最後までしましたが、順位を上げることはできず、最終ブイを2位で旋回し、そのまま2位でのゴールとなりました。
レースを終えての感想
決勝でのフライング及び3度の転倒からの危機感及び、応援して下さっている皆様への不安を作ってしまいましたが、無事に今年もJJSBAの全日本チャンピオンを獲得することができ、JJSF合わせて自身4度目の全日本タイトルを得ることができました。
今シーズンもチャンピオンを獲得することができたのは、マシンを提供してくださったBee-Tecの伊藤さんは勿論のこと、ご協賛頂いておりますスポンサーの皆様方のお陰です。本当にありがとうございました!
次のレースは、タイで12月に開催されます世界選手権のキングスカップとなります。今シーズンのタイツアーにおいて、ナショナルチャンピオンを獲得させて下さった、WaveSide及びTeam Jetrinのチームの方々と共に戦って参りたいと思います。
世界チャンピオンを獲得できるよう精進して参りますので、今後ともご支援ご協力の程宜しくお願い致します!
Bee-tec
#32 小原 聡将