WORLD CUP 2023年 第1戦 in ポーランド

 

今回の大会会場はポーランドのワルシャワから4時間位走った所にあるメヘリンキと言う場所で、近くにはグダニスクと言うドメスティック空港もあったのですが自分達はワルシャワからレンタカーで来ました。ここまでは成田から北京に行き、北京で9時間のトランジット後ワルシャワに着いたので24時間以上掛けて来ました。

 


 

5月16日昼過ぎにレース会場到着
ポーランドは兎に角寒い。皆震えながらJETに乗っています。
今回日本から空輸で送ったマシンは既にレース会場に届いていたので、
すぐにマシンを出して準備をしました。
いつもならコンテナで送るのですが、日本からポーランドがコンテナだと2ヶ月位掛かるので大会に間に合わず、初めてエアーで送りました。
因みに送料は170万円位ですが、日数は3日で着きます。
今日はマシンを鉄枠から出して、明日の準備をしてホテルに行きました。

 

2日目
8時にホテルで朝ご飯
9時にレース会場でファージングのメカニックと待ち合わせ。
ファージングのメカニックと一緒にマシンの準備をしました。

 

午後マシンの燃料を入れてセッティング開始です。
でも何故か?ヘッドガスケットが抜け、ターボステーも折れ、いきなり大作業です。
それを見ていたポーランド人の方が、自分を(インスタで知っているよ)と声を掛けてくれて、挙句に溶接して来てくれると言ってターボを持って行ってくれました。その間にヘッドガスケットを交換しようしたら、今度は面研が必要な事が発覚。そしたらまた別のポーランド人の方があっちこっちに電話してなんとかすぐにやってくれとお願いしまくってくれました。時間は夕方6時半です。何処も明日の朝一ならと言う返事なのですが、諦めずにあちこち電話してくれ、会場から1時間以上も掛る場所ですが、すぐにやってくれるところを発見してくれて、挙げ句に車を運転もしてくれて、無事全てが直りました。夜8時過ぎでもポーランドは明るいのでそのままもう一度テストを開始。今度はバッチリでした。
いや〜ポーランド人優し〜

 

 

3日目
朝7時からファージング艇のテスト
と言っても本人は来ないので自分が代わりにテストライダーです。
とりあえず寒いので日本から持って来た胴長でテストランです。
10時半から自分とファージングが走るGP R/Aのプラランがあったのですが、マシンが壊れるんじゃないかと思う程の波でした。ウネリでは無くグチャグチャな波で、しかも何故か?30台位プラランにいるので、急遽2グループに分かれてのプラランになったのですが、それでも危ない位の波でした。
その後は明日からのレースの為にメンテナンスをしました。

 

 

4日目
朝、まず今回のレースで唯一、予選がある自分のクラスのグリッド決めです。
今回23台から18台に絞ります。
なので11台で走って、8台抜け、敗者復活で2台、計18台です。
予選は通れば何位でも良いので兎に角マシン温存。ただそれだけを考えて走りました。
予選落ちすると、燃料も足りなくなるし、マシンも1回分多く走らせなくてはならなくなります。
なのでリスクしかありません。最悪8位でも予選が通ればOKです。
まずは予選ですが、スタートタイミングはバッチリ出たのですが、自分の内側の、昨年の世界チャンピオン艇と並んでいた為、自分より内側にいたチャンピオン艇に行かれてしまい、アウトの2番、合流3番でした。
このまま行けば間違いなく予選通過なので後は他艇とぶつからずに無事にゴールを目指します。
途中2台抜かれたのですが気にせずマシンを労わりながら走り5位で無事予選通過です。
予選終了後はすぐにマシンの各部を皆なでチェックし本線の準備です。

 

 

午後のMOT1
グリッドはアウトの大外を選びました。
まずはここから様子見です。
今回スタートはシグナルなのですが、自分のクラスは皆な前に出てくるので、1番大外の自分はシグナルが見えなくなってしまいました。それでもタイミングはバッチリでアウトの2番、合流3番でした。
ホームストレート通過後すぐにTOP艇がマシントラブルでリタイヤし、2位になりました。
先頭のマシンはすぐにブーストを下げてマシン温存体制に切り替えました。
自分も今回目標はマシントラブルなく安定して3位位にいればおのずと優勝は見えるのではないかという感じです。GPクラスはやはりマシントラブルが多いので兎に角壊さず走る事が1番の目標です。
なので自分もすぐにブーストを下げて無理には追わずなんとかこのまま2位でゴール出来ればOKと思って走っていました。
先頭のマシンがずっとインコースを選択していたので自分は必然的にアウトコースを走っていたのですが、突然先頭のマシンがアウトコースに行ったので自分はインコースに行きました。
突然行ったインコースが、全くブイ間が分からず、しかも西陽で全くブイが見えません。今回夕方のレースだったのでクリアのゴーグルを付けてしまったのですが全くブイが見えずあたふたしているうちにあっという間に後続艇に抜かれてしまい3位になってしまいました。流石世界戦です。1瞬躊躇したら終わりです。
密集しているだけに選択で逆に行けば抜けるのかもしれませんが西陽で全くブイが見えないので他のライダーも皆なアウトコース一択です。勿論自分もなので結局前のマシンを抜き返す事は出来ず、さらに後半周回遅れもだいぶ増えて来た時に、前の周回遅れの引き波でコーナー中アウトに飛んでしまった時も後続艇にインに入られ抜かれてしまい結果4位でゴールとなってしまいました。
TOP艇がマシン温存の為にブーストを下げて、さらにペースも下げて走っているのでTOP集団が出来てしまい、TOP集団はかなり密集して走っている感じでした。
多分本気を出せばぶっちぎれるのに、あえてマシン温存の為にゆっくり走っているのは皆わかっているのですが、誰もそれを抜けず後続艇はヒッチャカメッチャカで走っている感じでした。

とりあえずこちらもマシントラブルは無かったので明日に向けてまたマシン整備です。

 

 

日曜日のMOT2
スタート前にターボのアウタージャケットから水漏れが発生しているのが発覚したのですが、もう既に直している時間はないのでそのままスタートラインに並びました。
今回は前回のグリッドでシグナルが見えなかったのでアウトの1番イン側にしました。
ですが今回はインコースの1番アウト側にいるマシンがどんどん前に出てくるので結局シグナルは見えず、逆にそのライダーの後ろからシグナルを見てスタートしました。
今回も前回と同じで世界チャンピオン艇が同じアウトコースに居たのですが、今回は前回と逆で自分がイン側に居たので自分がアウトコースのホールショットで合流は2番でした。
先頭艇はMOT1で1位だったマシンで、今、間違い無く世界で1番速くて上手いライダーです。
先頭艇はやっぱりすぐにブーストを下げてマシン温存でそのままゴールを目指しているかんじだったので自分もすぐにブーストを下げてマシン温存でついて行きます。
途中周回遅れが絡んでチャンスがあったら勝負を掛けます。
今回のコースはとても良く出来ていて、高速コーナーと超低速コーナー、ブイ間も超長い所と超短い所、そして選択コースは戻るような感じでブイが配置されています。なので本当に上手いライダーは選択でガンガン抜いて行けます。とても良く出来ているコースですが、全てを注ぎ込んだ感じなのでコースはとても大きく、普通1分ちょいなのですが、今回のコースは2分ちょい掛かります。しかもこれを17分+1週なので20分位走る感じです。なのでマシン温存と、体力温存が肝になる感じのコースです。
順調に2位を走っていたのですが、今回のそんな難しいコースの1番の難所で見事失敗してしまい、その隙に後続艇に抜かれて3位になってしまいました。
完全に自分のミスです。
このコースマジで難しいですね泣
とりあえずMOT2が終わった現在、総合ではまだ3位なのでMOT3に全てを掛けてまたマシン整備です。

 

 

午後のMOT3
今回もスタート位置はアウトコースの1番イン側
やっぱりインコースの1番外側のマシンが出て来てシグナルが見えず今回は一瞬出遅れてしまいました。
結果自分の外側にいたチャンピオン艇に行かれてしまいアウトコースの3番、合流5番手でした。
ポイント的にはこのままゴールすれば3位の表彰台の位置だったのですが、直ぐにマシンが曲がり辛くなり、ストレートでも跳ねるようになってしまいました。
乗っていて後ろが重くなったのはわかったので、さっきのターボの水漏れが酷くなり、水が溜まっているんだと思いました。なんとかゴールしようと思ったのですがウイリー状態になってしまったのでそのまま砂浜に乗り上げてとりあえずマシンが水没しないようにするのが精一杯でした。
シートを外して見ると、ウォーターラインのホースが破裂していたので今回はココでリタイヤとなりました。
結果は総合5位で表彰台には乗ることが出来ませんでした。
今年のWORLD CUPはポーランド、フランス、アメリカ、タイの4戦のトータルポイントで世界チャンピオンを決めるので、まだあと3戦頑張ればチャンスはある位置に居ます。

レース終了後はチェコ、オーストリアを通ってハンガリーのブタペストまで行き、マシンをKASZAに預け、スペアーパーツの整理をして、翌日またポーランドまで運転してポーランドの空港から日本に戻ってきました。
帰りはトランジット時間も短く3時間くらいだったので行きよりは楽でした。

 

 

次戦は6月の猪苗代戦と7月の千里浜戦の後、7月下旬にフランス戦がありますので
怪我無く体調を整えてフランス戦に挑みたいと思いますので、また応援のほど宜しくお願い致します。

 

#1POUND ONE
JUN IKOMA#86