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King’s Cup-Thai Airways International Jet Ski Word Cup 2015

 

開催地:タイ パタヤ

開催日: 12/4-6

 

参戦クラス:
Pro Ski GP
Pro-Am Ski Open

 

 

結果:
Pro Ski GP
Moto#1:11位(電気系のトラブル)
Moto#2:10位(エンジンが吹け上がらず、低速での走行)
Moto#3:14位(ステアリングケーブルが曲がりリタイア)
Moto#4:13位(ステアリングケーブルが再度曲がりリタイア)
総合:12位

Pro-Am Ski Open
Moto#1:8位(インタークーラーのホースが破れ加給が上がらず)
Moto#2:5位
Moto#3:4位
Moto#4:2位(エンジンブローによりスローダウン)
総合:4位

 

 

 今シーズン最後のレースとなる、世界選手権King’s Cupに参戦しました。今回はSkiクラスのみに標準を絞り、Pro Ski GPクラスとPro-Am Ski Openクラスの2クラスにエントリーを致しました。今回はWave Side JetSki Clubのオーナーのご好意により、それぞれのクラスでのメイン艇及びPro Ski GPクラス用のバックアップ艇、また、バックアップエンジンのマシン3艇+エンジン1基、そして専属のメカニックやサポーターもついて頂き、最高の体制でレースに臨むことができました。
しかし、蓋を開けてみれば、レース直前の練習走行でバックアップマシンのハルが割れ使用できなくなり、合計4基のエンジンのうち2基のエンジンがブローしてしまい、Pro及びPro-Amの両マシンもトラブルをたくさん抱えて戦うと言う、とても厳しいレースウィークとなりました。

 

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Pro Ski GP

 

 レース前日の段階では特に問題もなくしっかりと練習走行ができたものの、レース当日のスタート直前に突然マシンのエンジンがかからなくなり、バタバタとした状態でMoto#1を迎えました。
スタート前にはエンジンがかかるようになり、どうにかスタートラインへと並ぶことができました。スタートグリッドは抽選の結果インコースからのスタートとなり、フライングの選手がいたために3度の再スタートとなりましたが、電装系のトラブルでエンジンがあまり吹け上がらずスタートは完全に出遅れてしまいまい、2周目を13位で迎えました。やはりストレートでも全くエンジンが吹け上がらず、ツーリングに近いスピードでコースを周回することになってしまいました。マシントラブルでリタイアする選手もいたために順位を2つ上げての11位でゴールをしました。
Moto#2ではレース直前に大きく風が吹き始め、荒れた展開でのレースとなりました。今回は2度の再スタートでレースが始まり、アウトコースの6位で合流では10位で2周目を迎えました。この時点でも多少トラブルがありましたが徐々にエンジンが吹け上がらなくなり、プラグのかぶりが無くならないような症状となりました。全開にしてもブーストがかからず、スピードが全く出ませんでした。幸い荒れた海面のお陰で順位を落とさずに走りきることができましたが、初日のレースは残念な結果で終えることになりました。
次の日のレースに向けて初日のレース後にプラグの交換や電装のハーネスを交換など沢山の物をチェックし取り替え、問題なく走れるようになった為Moto#3,Moto#4を迎える事となりました。
Moto#3ではインコースの一番アウト側でのスタートを選びました。このレースでもフライングの選手などがいて3度の再スタートでレースが始まり、マシンの調子も良かった為に全てのスタートでインコースの2位で1ブイを曲がっていく事ができました。2周目を6位で迎え、すぐに前の選手を抜いて5位に浮上しました。しかしこれから少しずつ追い上げていこうと思ったその直後、3点ブイの右コーナーをアクセル全開で曲がって行ったところ突然マシンが曲がっていかなくなってしまいました。ステアリングがほとんどロックされてしまったような状態になり、すぐにコースを外れてチームテントへと戻りました。原因はステアリングケーブルの破損でした。応急処置をしてレース復帰を目指しましたが、が、すでに1位の選手がゴールしていたために、Moto#4へと備える事にしました。
Moto#4でもインコースのアウト側を選んでのスタートとなりました。2度目の再スタートでレースが成立し、今回もスタートが良く3位で2周目へと向かいました。しかし1回目の再スタートの時点でステアリングケーブルがMoto#3同様に再度破損してしまっていて、スタートを遅らせてもらい応急処置をしてスターとしたが、やはりスタート後の第一ターンでまた同じ症状が出てしまいました。エンジンの調子はとても良いのに、曲がらないためにMoto#3同様にリタイアとなりました。

 

 

Pro-Am Ski Open

 

Moto#1は抽選によりインコースでのスタートとなりました。スタートで若干出遅れてしまい、インコースの3位で合流では5位で2周目へと向かいました。4周目のチョイスコースで4位へと浮上する事ができましたが、レースも終盤を迎えた8周目に突然ターボのブーストがかからなくなってしまいました。ゴールする頃にはほとんどの選手に抜かれてしまい、8位でのゴールとなりました。ゴール後すぐにマシンを確認すると、インタークーラーの吸気のホースが破れてしまっていた事により加給圧がが漏れてました。
Moto#2ではホースを交換しアウトコースからスタートをしました。2度目の再スタートではホールショットを獲得しました。しかし2つ目のブイを曲がってすぐに引き波を拾ってしまい斜め上方向に大きく飛んでしまいました。それでバランスを崩してしまっている間に3艇に抜かれてしまい、4位で合流へと向かいました。2周目を7位で迎え、ホームストレートエンドの2点ブイですぐに6位の選手を抜いて順位を上げました。チョイスコースがあまり使えず、インコースが少し遠くなってしまっていたため周回を繰り返しても中々前の選手を抜けずにいました。5位の選手が波を拾ってバランスを崩した隙に前に出ることができ5位に浮上しました。その後は順位を上げることができず、5位でのゴールとなりました。Moto#2が終了後、マシンの不調を感じていたためその旨をメカニックに伝えると、1番側と2番側で圧縮の数値が違うことがわかりました。しかしその原因はわからず、修理はしないでそのままMoto#3へと臨むことになりました。
Moto#3では圧縮が違うせいかエンジンの始動性に問題が起こり、2度目の再スタートではスタート時にエンジンがかからず最下位からのスタートとなりました。走行中に何度かエンジンが止まりかけるような症状が起き戸惑いつつも、4周目にチョイスコースで1艇抜き、5周目と7周目には落水をしている選手を抜いてさらに順位を上げ5位になりました。また9周目にはチョイスコースで差を詰めた選手を、作戦を考えて4つ先のブイで抜くことができ、4位に上がりました。そしてそのままフィニッシュとなり4位でMoto#3を終えました。
Moto#4ではスタートのタイミングをしっかりと決め、アウトコースのホールショットを獲り合流では2位で2周目を迎えました。1位の選手との距離をしっかりと詰め追い抜きのチャンスを伺っていたところ、3周目の一瞬のミスを突いて追い抜くことができました。それからは調子の上がらないマシンでレース後半まで1位をどうにか守りきっていました。しかし7周目のバックストレートに進入する直前、突然のエンジンパワーの低下によりバランスを崩し、落水してしまいました。急いで体制を直しましたが、ちょうど2位の選手に抜かれてしまったタイミングとなり、順位を1つ下げてしまいました。それからはコーナーで1位の選手を追い詰めるものの、ストレートで離されてしまい追い抜くことができず2位でのゴールとなりました。
レース終了後、ヘッドを開けてエンジンを確認してみたところ、ヘッドガスケットには大きく穴が空いていて、2番側のピストンのピストンリングが無くなってしまっていました。

 

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レースを終えての感想

 

今シーズンのレースも全て終わり、無事に怪我なく終わることができました。しかし、冒頭にも記載したように、今回のKing’s Cupでも沢山のトラブルにより結果を残せず、悔いの残るレースとなりました。例年タイのレースではなぜかマシントラブルが多く、今回の体制から考えて結果を残すことができるだろうと考えていましたが、レースの難しさを改めて実感致しました。来年のKing’s Cupでは今回の反省を踏まえてさらに良い結果を残せるように努力して参りたいと思います。

 

 また、最後になりますが、今シーズンもスポンサーの皆様のお陰で1年間走りきることができました。今年の主な成績は、JJSBAでのA Skiクラスシリーズチャンピオン、JJSFでのPro Ski Openクラスシリーズランキング4位、IJSBAでのVintage Skiクラス世界ランキング3位、そして今回のTJSBAでのPro-Am Ski Openクラス世界ランキング4位となります。シリーズチャンピオンを除いては決して良い成績とは言えませんが、今シーズンでの沢山の悔しさをバネに、新たに体制を立て直して来シーズンは更に良い結果を残していきます。
来シーズンも私と一緒にレースを闘って頂けたらと思います!今後とも宜しくお願い致します‼

 

Racing Sports Club MEIEN
#141 Toshi “SAMURAI” Ohara